前回記事の宣言どおり、ラブライブスーパースターと虹ヶ咲の2期をそれぞれ見たのでレビューでも。
軽度~そこそこのネタバレはあるのでご注意ください。
両作品に共通しているのが、 増えたキャラをさばききれていない/尺不足 という印象でした。
どちらも一期と比べるとトーンダウンした感じがします。
では作品別に。今回もスーパースターから見ました。
スーパースター二期
言われているほど酷くはない というのが正直な感想でした。
お世辞にも「出来がいい!」とは言えませんが、「ウワサほど酷くない」といいますか。
20点を予想してみたら60点はあった、という印象でした。
むしろ序盤は80点超え。普通に面白かったです。
しかし終盤に行くに連れグダグダになる上、最後の最後は本当にアカン...
酷評の理由がわかりました。
とはいえ総合的に見るとそこまで酷いデキでもないかなと。
先程も述べたとおり、4話ぐらいまではすごい良かったです。
序盤
とにかく序盤の出来がいい。新入生のキャラも立ってるし、加入までも2話ずつ使ってしっかり描かれています(除くオニナッツ)
意図的だと思いますが、新入生が比較的「濃い」キャラ付けをされていますし。
全体的にコミカルなノリで楽しく、かつテンポも良くてとてもおもしろい
が、序盤からクゥクゥのすみれいじりがきになる。
「すみれのせいで新入生がこない」
わずか2話でこれを何回きいただろう...?
中盤
新入生、鬼塚が加わるあたりからちょっとずつ、しかし確実におかしくなります。
話が明らかに強引になる。
鬼塚自身が「自身の注目度を集めるためにLiellaを利用する」というかなーりヘイトのたまるキャラなのに、あまりフォローがなくメンバー入りしてしまった。
さらにかのんさんが北海道ワープし一件落着。いや、そこは一年同士で解決させなきゃダメでしょ...
2期序盤から少しあった、「かのん万能感」がどんどん加速していってます。
そして7話、葉月恋回。
一般的には好評なようですが、恋推しとしてはなんだかなぁ。
前回も述べましたが、あぁいうのは普段から有能な面を発揮してるから活きる描写でして...空気でしかない恋でやられても...
「なんの役に立ってにもないキャラがゲームにドはまりしてメンバーに迷惑かけた」
そういう回にうつってしまいました。せめて数話前から生徒会との両立が大変そうな描写があれば...
終盤
グダグダが加速していく...
もう何やるにしてもかのんが問題を解決するだけという印象。
クゥすみ回もうーん、うーん...局所的に見れば「いい話だなぁ」なんですが、もうちょっと俯瞰してみると「なんだかなー」になっちゃって感動できない
その後はグダグダ。
というふうに終盤は悪い意味ですごかったです。
留学抜きにしても、後半はマルガレーテに尺使いすぎてかのんとマルガレーテの話になっちゃった感じがしました。
せめてマルガレーテの話がなくて、サニパとの全面対決ならもっとよかったんでしょうが...
とにかく新入生をうまく扱えてない、尺が足りてない。そんな印象でした。もったいない...
キャラ別感想
- かのん
- 2期は基本的にこのキャラしか問題を解決できない
- 全知全能。人間じゃない何かを見てる錯覚を覚えた
- 千砂都
- せっかく部長になったに存在感があまりなく...
- せめてメイの説得は千砂都にさせるべきだった
- すみれ
- 唯一、かのんに反対意見をいう存在
- 二期で評価があがったキャラ
- クゥクゥ
- すみれへの悪口が過ぎて...
- すみれ以外も、口開けば他者へのあたりが強い発言をしてた印象(除くかのん)
- 恋
- ゲーム廃人化...
- きな子
- 口調以外、これといって特徴がなくイマイチ覚えていない
- 序盤にフォーカスあたっただけマシか
- メイ
- 不良口調なキャラで新鮮だった
- 加入回はよかったが、それ以降は存在感がなく...
- 四季
- 根本的に出番なさすぎて...
- いつのまにダンス得意キャラに!?
- オニナッツ
- あまりキャラのいい側面を出させてもらえなかったなぁ。
- 後半は出番が多いのが余計に。もっと良い活躍させてほしかった
二期は すみれ が良かったですね。
他メンバーと対立するような意見をいう唯一のキャラ。
他キャラからは嫌われがちでしたが、言ってることは視聴者目線でまともなのが余計に好感度アップ。
そしてクセの強いビジュアルの二期生が加わったため、すみれの容姿のよさに気づきました(笑)
一期は「ギャラクシー!」のネタ要素が強く気づきませんでしたが、フツーに美人さんですよね...
二期生は全体的にクセ強いキャラを揃えたなと。まぁ追加キャラは目立たせるため得てしてそうですが。
その割に出番が少なく、足引っ張ってる印象しかなかったのが残念。
一期もですが、1年を1クールで描く というのがそもそも尺不足。
そこにキャラ追加でもうどうしようもなくなった印象です。
まとめ
序盤は間違いなく面白いです。
また作画、ライブシーンの良さはさすがラブライブ。
終盤はさすがにまずいと思いましたが、少なくとも途中までは面白い。
総合点をつけるならそこそこの点数にはなる作品という印象でした。
ひどいウワサばかり聞いてたので期待してなかったですが、思ったよりは良かったです(ウワサはあってましたが...)
3期で逆転を期待...は難しいかなぁ...
さらに二人も増えるし、ラブライブ優勝しちゃったし。なにするんだろう?
卒業があるのはわかるので、新2年(現1年組)の成長にフォーカスがあてる?でも二期を見てると、結局かのんが全て解決する気しかしない。
うーん、あまり期待せず待ちます。
虹ヶ咲二期
こちらも尺不足を強烈に感じました。丁寧ではあるものの、一期よりもさらに物語に起伏がなくなった印象。
と、同時に一期と大きな差も感じました(後述)。
1話
1話は完璧 でした。
ランジュというライバルの登場としてもう最高の話。
「同好会に一人で対抗するラスボス」として、ストーリー展開はもちろんライブシーンまで完璧でした。
特にライブシーンは圧倒的で、おおよそラブライブらしくない威圧的で攻撃的な曲!
映像も相まってかっこいいのなんの。視聴後にiTunesで楽曲を買っちゃいました(笑)
とにかく素晴らしいスタートダッシュで期待に胸が膨らみました
2話以降
が、ここから一気にトーンダウンした印象...
既存メンバーのユニット結成に主軸が移るのですが、「組まされた」感アリアリで不自然に感じてしまい...
これがラブライブ本大会をみてユニットに可能性を感じたとか、ステージが3つしかないからユニット組むしかない!ならわかるんですが、ランジュ勧誘に失敗して「ユニットくもっか?」ですからね...どうも腑に落ちない。
あとは唐突に「偶然まだユニットを組んでないメンバー」で妄想脚本を作ったしずくさんとか...
「大人の事情」が透けて見えてしまいイマイチ乗れませんでした。
6話以降
6話以降はまた一部メンバー主体の話になり少し持ちなおした印象。
なんですが新メンバー加入のところは強引だったかな...とくにランジュ。いきなり弱体化した気がして。よくあるパターンではありますけど。
ミアさんも空港ロビーで固有結界広げて歌い始めるしもう何がなんだか。あの辺りは正直ついていけませんでした。
ラストは一期同様、大きなライブ成功で大団円。本当に留学したのは評価できます(笑)
ただ侑さん、あなた急成長しすぎでしょ...全員分曲作っちゃった!って化け物かよ...
キャラ印象は総じて一期と一緒なので省略。
強いて言うなら、璃奈がさらによくしゃべるキャラに変わりましたね。当初とは別人みたいでした。
逆に愛/しずく/エマは(一期からですが)存在感薄かったですね...
気になった点
ここまで書いておいてなんですが、ものすごい気になった箇所があり... 二期では
- 一人でいることは絶対に認めない。維持でも勧誘する
- 夢を追いかけず得意なことをする行為は絶対に認めない。維持でも夢を追いかけさせる
という物語の趣旨がすごく気になりました。
あれだけ一期で個性/個の違いを認めて置きながら、「一人でいること」「夢を諦めること」は何があっても認めないんですよね...不思議でした。それはそれで個性でしょうに...
このため、なつかしの中学生日記を見てるような錯覚に陥りました...綺麗事すぎるというか、純粋すぎるというか。
心が汚れたオッサンの感想です(笑)
まとめ
キャラありきのソシャゲ原作ゲームとして13人ものキャラを破綻なく捌いたのはすごいなと。しかも全員にそれなりの見せ場を作っている。ストーリー構成は本当に苦労されたのではないかと思います。
とはいえ、やはりこちらも尺不足を感じました。
特にもとから起伏に乏しいストーリーの作品でしたが、さらに起伏がなくなった感じ。
最後に超巨大ライブを行ってもカタルシス的なものを感じず、淡々と終わってしまった印象。
二期目ということもあり既存ファンに向けて作られた印象は強く、既存ファンの方を満足させることに注力したのでしょう。 とにかく破綻させないように気を配り変なキャラいじりや唐突な展開がなく、安心して見ていられる作品だったのは事実です。
スーパースターとは本当に対極で、既存ファンならまず間違いなく満足できる仕上がりだと思います。
OVAなど続きもあるようなので期待でしょう。
more?
実はこの二作品の間にも、いくつか新規に見た作品や最後まで見てなく見返した作品もありレビュー遅れました。
またレビューしたいと思います!