ぼっちの趣味雑記

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『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん (1)』感想

ものすごい人気の『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん (1)』、サンプル感想からかなり間が空き、ようやく買ってを読み終えたので感想でも。

結論からいうと、コメディテイストでとても面白かったです。軽度のネタバレはあるので続きを読む場合は注意お願いします

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感想

あらすじは有名すぎるので省略。タイトルや帯の内容まんまですしw

当初の予想と異なり、思ったよりコメディ成分多めで読んでて楽しかったです。
文章も軽快でリズミカム。サクっと読めます。まさにラノベ

「天使様」が特にそうなのですが、今まで読んだラブコメは淡々と日常を描いているもののギャグ成分はほぼない。イチャイチャはしてますけどw
それらと比べるとロシデレは明らかに「笑い」を取りに来てる要素が多いので素直に読んでて面白かった。

原作未読ですがアニメでいうなら、「この美術部には問題がある!」や「月刊少女野崎くん」のようなイメージ。ギャグ主体でたまにシリアス展開。恋愛関係がほとんど進んでないのもよく似てる印象を受けました。

シリアス展開ではぐーたら主人公がしっかりみせてくれるのもポイント高し。主人公がいいヤツなの、大事。


読みやすい文章

さきほども記述したようにとにかく文章が読みやすいんですよね。凝った言い回しや比喩表現、情景描写なんてナシ。徹底的にストレートにわかりやすい文章で書かれています。
これは作品の性質を考えたら大正解。コメディ主体なのに重い文章なんてゴメンですし。おそらく著者の意図的なものではないでしょうか?

代わりにそのおかげもあり、あまり深く考えずちょっと飛ばし気味に勢いで読んでしまいました。読み終わるまでが本当に早かった。

比較すると「天使様」はなぜかリズムが悪く感じるんですよねぇ...なぜか。

細かな心理描写などもナシ。なのでコミカライズやアニメ化と相性いいと感じました。すでにマンガはありますし(未読ですが)、アニメ化も時間の問題なので楽しみですね(むしろ細かい描写がウリだとアニメに向いてないといいますか)。

とはいえ文として酷いということはなく、状況は十分把握できましたし。複数人がいる状況でも誰のセリフかがわかりやすかった。とにかく余計なことを考えずリズミカルに楽しく読み進めれる ということに徹してる。

なんといいますか「まさに現代のラノベ」という文章です。


ロシア語

一方でロシア語はサンプルを読んだとき同様、あまり必然性を感じませんでした。「ボソっといった独り言が聞こえてしまった」という状況と大差ない。

とはいえプロモーション的には絶大な効果を誇りますね...「ロシア」というだけで声優さんをピックできるのがすごい。
おそらくスペイン語やドイツ語ではこうはいかないのではないでしょうか?

そもそもタイトルで大勝利。

現代では作品の出来よりプロモーションに売上が左右される、といっても過言ではないでしょうし、ロシア語という選択は的確だと感じました(著者にそこまでの意図があったかは不明ですが)


が、一箇所 ヒロイン姉がロシア語を使うところは別

この姉がロシア語を使うシーンが非常に面白くて、「はっきりと主人公に聞こえるように」言ってるのです。ロシア語を聞き取れるかカマかけてる、ということですね。

このシーンは明確にロシア語である必要があります。「聞き取れるかどうかの小声日本語」では代用できないシーンです。ここだけ非常に戦略的で印象に残ってます。
こういう路線もアリだったと思うんだけどなぁ...サスペンス要素が強くなりすぎてダメかもしれないけど。


キャラ立ちすぎ妹

そして全くロシア語関係ない感想ですが、中盤以降に登場する「主人公の妹」。こいつのインパクトがすごい。個人的に キャラ立ちすぎてメインヒロインを食う勢いでしたw

いや、ほんと中盤以降大活躍でして...こういう言い方するのもあれですが、【】囲みの日本語でボソっとしゃべるメインヒロインより数段強烈に印象に残ってます。もう面白いのなんの...該当シーンは何度か読み返したレベル。

コイツが出てくるだけでもう何かを期待してしまう。それぐらいお気に入りキャラになってしまった。このキャラでスピンオフ頼む...

これ以上は完全にネタバレの領域になってしまうので控えます。ぜひ本を手にとって読んでみてください。
「絶対これ、著者が楽しんで書いただろう」というのが伝わってくるいいキャラです。本当に。

代わりにメインヒロインが...妹に尺とられたせいで、妹がいなければもっと恋愛方面を進めれた気も...


まとめ

リズミカルにサクッと気楽に読めるいいラノベでした。

おそらく深く考えると設定や話の展開にツッコミどころが多数あると思います。ただここまでコメディテイストで軽快に読めると深く考える気になれないんですよね(特に妹周り)。勢いで読んでしまえるので別にいっか、となりますw

ただし「天使様」のような甘々・ニヤニヤ展開を期待するとちょっと肩透かしを食らうかもしれません(ニヤニヤ展開はある程度あるけど)。あのへんの最近の流行りと比べるとコメディ路線。正しくラブコメしてると言えるかも。
あと起承転結とか、いかにも小説らしい展開もあまり期待しないほうがいいと思います。

とはいえ、全体的には非常によく出来た楽しいラノベでした。一気読みしたのが何よりの証拠。サンプルでいい感触を得たのなら、そのまま買って後悔はしないのではないかと思います。

これは続刊買わないとなぁ、です。